ロードバイク組み立て
AliExpressで中華カーボンフレームを買ったら自分で組み立てるのだ。
数年前ならいざしらず今どきの中華カーボンは精度が良い。組み立てに工夫や努力は不要である。図工で4以上の成績が取れてれば自分で組める。
さすがに2万円台のカーボンフレームはセンターが出てない、バリがある、塗装ムラがあるなどのいらんオプションが自動添付されくるが、5万も出せば良いフレームが買える。
ただし
スピードの出る乗り物です。自分だけが怪我したり死ぬ分には問題ないが、人を轢き殺してしまう最悪のケースも考えられるから、組み立てに少しでも不安があれば相談できるよう近所の自転車屋さんを事前に調べておくと良い。
とどのつまり自己責任でお願いします。
- タイヤ関連組み立て
- リムにタイヤをはめる
タイヤをはめるときにタイヤレバーを使うヤツは素人扱いされるが素人なので問題ない。チューブに触れないように注意。
また、タイヤには進行方向に対する向きが設定されているケースがあるのでタイヤ表面の注意書きに注意だ。ROTATEとか書かれてる。 - リアにスプロケット(ギア)をセット
ロックリングを締めるときはリムを水平にした状態で。
垂直状態だとギアが歪んで固定されてしまう。
- リムにタイヤをはめる
- コラムカット
- ヘッド周りを仮組み
ヘッド上下のベアリングは外れなくなる可能性があるので
仮組みとはいえグリスたっぷり塗っておく。
(外れなくなって急遽本番となっても後悔しないように) - ヘッドのガタ防止のためアジャストワッシャーわすれずに
- コラムはステムヘッドから2,3mmは出したい(ビアンキ推奨)
プロっぽくキメたいならステムヘッドと面ー面で設定。
私は下記の記事を読んで恐怖を感じたタイプなのでツラツラ設定はせず。 - コラムはカーボン専用のこぎりでカット
刃の根本をガムテープでぐるぐる巻きにすれば手で保持できる。 - 金ヤスリで表面を整える
- 湿気や水、汚れ防止のため断面に瞬間接着剤を塗布
- ヘッド周りを仮組み
- フォーク取り付け
- ステム取り付け
- ハンドルにSTIレバー取り付け
- ドロップハンドルの設計上の角度は末端が垂直の位置
- STIの取り付け位置はブレーキレバーが垂直になるように
- 左右のSTI位置の調整
コンポ交換の最難関!STIレバーの交換をやってみた。
- ドロップハンドルの設計上の角度は末端が垂直の位置
- タイヤ取り付け
メンテナンススタンドがあればいいけど、普通持ってないのでタイヤをはめて車体を安定させ、作業も安定させます。
加えて、タイヤをはめるときは地面(床)におろして、さらにサドルに荷重しながらクイックリリースを締める。 - ブレーキ取り付け
カーボンフレームに対してはスーパートルクで止める作戦は採れない。
カーボン専用の滑り止め剤またはワッシャーを使う。ここだけはカーボンへの傷を甘んじて受け入れるしかない。人の命には代えられないからだ。
- ワイヤーの取り付け
- ブレーキのアウターワイヤの長さチェック
ロードバイクはハンドルを90度以上曲げることないし、そんなときは事故ってるときだけど、そんなときでもまだアウターに余裕がある長さ設定をしておくとブレーキ自体へのダメージが減らせる。
海外っぽくするなら左手を前輪ブレーキ、右手を後輪ブレーキになるようセットする。
2輪車の制動は前輪が7割以上。さらに右手でリアディレイラーを操る。ブレーキをかけながらリアディレイラー操作できるのはこのセッティング。
リアブレーキアウターの長さについて、長すぎても短すぎてもブレーキレバーの引きの重さにつながる。
ワイヤー交換。アウターワイヤーを斬る!│平地、平地、ときどき坂道なロードバイクブログアウターワイヤーの張力に逆らわないように『ブレーキのアジャスターに向けてアウターがまっすぐ入っていくよう』な長さが最適解。
- ブレーキアウターワイヤーをカット
結構いい値段するけど、私が使用するカッターはパークツールのそれ。
エンドキャップの締め締めもついてる。 - ブレーキアウターワイヤー断面の調整
うまく切れればいいけれど、たいてい断面がつぶれてしまっているのでその調整。千枚通しみたいなもので穴を確保し、断面が垂直になるよう金ヤスリでズリズリする。
右前? 左前? ~ T-Cube号O.H. #3: MotoWeb-Log
ブレーキは人の生き死に関わるので慎重に。
- ブレーキインナーワイヤーを通す
シマノのステンレス製ワイヤーのセットを買っておけば大丈夫。特殊な加工だのテフロンコーティングだの電磁コーティングだの不要。アウターケーブルの断面処理とアウターワイヤのなかにクレ556噴射しておけば問題ない。 - 同様にしてシフトのアウター・インナーワイヤも
- ブレーキのアウターワイヤの長さチェック
- BBの取り付け
- クランクの取り付け
- フロントディレイラーの取り付け
R7000, R8000, R9000のFDなら調整は比較的簡単だ。インジケータとなる2つの直線が一直線に並ぶように調整ボルトを締め付けるだけだから。
FD-R9100、FD-R8000、FD-R7000の新しくなったフロントディレーラーの「ワイヤーの初期伸び調整的な」調整方法。 | サイクルショップ あしびな - リアディレイラー
変速の要たるパーツ。値段を見ても分かる通りグレードは比例関係にない。
105, Ultegra, Dura-Aceと使ってそれぞれに設計意図が見えてきた。
105はスポーツバイクらしくきちんと11段分変速します。
Ultegraは精密に変速します。短時間で変速します。
Dura-Aceは軽い。おもちゃのような軽さ。Ulteとの変速性能差は極微。
"UltagraからDuraAceにして感動しました"のレポートは眉唾。
fotnbck.hatenadiary.jp自分の記事でも書いたリアディレイラー変速不良時のチェックリスト。これらをすべてクリアしてようやくディレイラー本来の性能が発揮される。
UltegraからDura-Aceに載せ替えるときについでに色々とチェック&メンテされているんだよ。普段のメンテ不良ゆえに変速性能差に驚くのだ。
・・・というストーリーを踏まえてグレードを選びましょう。
値段と性能と重量を加味し、おすすめはUltegraです。 - 取り付け
爪にひっかけるように取り付ける。そうすることでブラケットが水平に近い位置で固定される。
- チェーンを張る
今どきのコンポなら、フロント・リアともに大ギアにかけてプラス2,3コマってとこでチェーンをカット。そしてミッシングリンクでつなぐ。
そうするとアウタートップ(前ギアは大、後ギアは小)にしたときリアディレイラー2つのプーリーの回転軸が地面に対して垂直になる。
- 調整
ここからは色々な人がおしえてくれたテクニックのちゃんぽんだ。
以下の3ステップで実施する。
- トップ側の調整
リアディレイラーにチェーンはかかっているがシフトワイヤーは取り付けられていない状態で実施する。
クランクを回しながらリアディレイラーのトップ調整ネジをねじねじして最も滑らかな音を奏でる場所を見つける。
新型ULTEGRAリアディレイラー RD-R8000 調整方法・ポイントと動き : えふえふぶろぐ
よくある調整方法だと『トップギアの外側とプーリーの歯先が一致するように調整します』なんて紹介されているけどわからない。音で確認するのが最も良い。 - リアディレイラー本体を押し込んでトップから3~4段目にチェーンをかける
- STIの小レバーを何回か押しておく
こうすることでワイヤーが最も伸びた状態になる。
- リアディレイラーの調整ボルトをねじって出しておく
調整ボルト(アジャスター)を回すと最大3mmくらい金具が出てくる。アジャスター回しすぎると外れるので注意。
- シフトワイヤーを取り付ける
画像のようにD型のプレートがワイヤーをしっかり挟んだ状態で固定する。わたしはこのD型プレートのせいで2度ほど変速不良を発生させ約30キロほどアウタートップで走る羽目になりました。
- クランクを回してチェーンをトップ側へ落とす
- おそらくトップギア(最小ギア)まで落ちないので調整ボルトをねじねじしてチェーンがトップギアに落ち、そして最も滑らかな音を奏でる場所を探し当てる。
- ロー側はチェーン落ちしないように注意しながらロー側調整ネジでねじねじする。ここでも注意は音だ。
- トップ側の調整
- シートポスト
カーボン部品の固定のためにはケミカルを塗布する。
一般的には細かい粉粒物を混ぜ込んだグリスで摩擦力を向上させ固定させる方法が一般的。だがしかし粉粒物は手にとってわかるほどのサイズ、つまり清く滑らかなカーボンフレームに傷がつくことを許容せよと言っている。アホすぎ。
というわけで紹介するのは画像のとおり。なんとしても入手したい。- 粉粒物を含まないのでカーボンに傷がつかない。
- 魔術的化学力で最高の固定力。もはや接着と言っていい。
- シート
人の数だけ、ケツの数だけ、シートがあると言われている。
幸い私はシートで、ケツの痛みで苦しんだことがないので基本的には見た目で選んでいる。
シートは水平にセッティングが基本。
ロードバイク乗りはじめの頃に一度だけ尿道部が痛くなったので、それ以来2から3度だけ前下がりセッティングにしている。
前下がりセッティングは体重が勝手に前に落ちるので自重を生かしたペダリングができる。その反面腰を休められないので足への負荷が高まる。さらにその反面股間・ケツには負担がかからないので痛み知らず。
ロードバイクは全体最適を目指すのであって、個所で見ると痛みが出てしまうのは目をつむる。トータルコンフォートを目指したのがママチャリだ。 - ポジション
多様性に富みすぎ。みな試行錯誤するんだろうな。
だが、勘違いしてはいけないのはいずれポジションは収斂していく。
ロードバイクが早く遠くを目指した機材である以上。
www.cyclowired.jpレースに出場するような人のバイクをみると多様性が失われていく。収斂だ。
快適に乗りたいならママチャリが絶対いい。ロードバイクを選んだのならゼェゼェハァハァ悶ながら乗らんとな。